移動平均線の選択と使い方。

移動平均線について

移動平均線は、過去一定期間の終値の平均値を線で結んだものです。主に、今のトレンド状態やエントリーポイントを判断するために使われています。移動平均線を使ったテクニカル分析は、シンプルながら多くのトレーダーがその動きに注視しています。多くのトレーダーがチェックしているということは、その動きによってトレードの方針を決めているトレーダーが多いということで、大衆の総意が働きやすいということです。移動平均線を使ったトレード手法に「グランビルの法則」があります。トレーダーなら知らない人はいないであろう有名な法則です。この法則が成り立つ要因は、例えば、移動平均線が下向きから上向きに変化しレートが上抜ければ上昇トレンドに変化と捉える法則があります。あなたがこの法則を知っていればこのような状況を確認すれば上昇トレンドが発生すると予想して買いポジションを持つでしょう。みんなが知っているということはみんなが同じ動きを取るということで、必然的にレートは上昇していきます。

移動平均線は、シンプルであるが故にわかりやすくみんなが知っているため大衆の総意が働きやすいのです。必然的に移動平均線がサーポートレジスタンスとして機能しやすいということになります。そのためテクニカル分析をする上で移動平均線は無視できない重要な指標ということになります。

移動平均線の種類と期間設定

移動平均線の種類

定期間の終値の平均値を線で結んだだけのシンプルな移動平均線のことを単純移動平均線(SMA)と呼びます。この単純移動平均をベースにより使いやすいものにしようと複雑な計算を加えた様々な移動平均線が生み出されました。なかでもよく使われるのが加重移動平均線(WMA)指数平滑移動平均線(EMA)です。

急激な相場の動きに追随できないとうい単純移動平均線のデメリットを克服するため、直近の価格に比重を置いたものが加重移動平均線です。加重移動平均線にさらに複雑な計算を施しより感度を高めたものが指数移動平均線になります。指数移動平均線は感度が高い分ダマシが多いとうデメリットな面も持っています。

  • 単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)
  • 加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average)
  • 指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)

いろんなバリエーションがある移動平均線からどの移動平均線を採用するのがいいのか?何も知らなければ迷ってしまいます。普通に使ってみて一番使いやすいと感じるものを使えばいいのです・・・が、やはり選ぶポイントがあります。大衆の総意が反映されやすい移動平均線であればこそ一番チェックされている移動平均線を選ぶべきなのです。上記の3種類で言えば、世界のトレーダーに一番使われているのが、指数平滑移動平均線と言われています。次が単純移動平均線です。加重移動平均線は、あまり使われていないようです。なので特にこだわりが無いのであれば、指数平滑移動平均線(EMAを採用するのがいいのではないでしょうか。

移動平均線の期間設定

世界中のトレーダーが、移動平均線でどの期間を採用しているかは完全にバラバラです。とういことは、絶対的な正解は無いということです。結果、どの期間を採用しても過信は禁物で、一番自分の使いやすい期間設定を採用すればいいということになります。とはいえ、闇雲に決めればいいというわけではなくある程度の基準を持って決めるべきでしょう。一般的には、15、21、25、50、75、100、200などの期間がよく使われます。このあたりから短期・中期・長期の3本程度を採用するのがいいのではないでしょうか。

  • 短期:15、21、25
  • 中期:50、75、100
  • 長期:200

ちなみに私の場合は、5・20・40・80・100・200・400・640・1600・3200のEMAを表示しています。短期(スキャルピング)で見る場合は、5・10の2本になります。

移動平均線の使い方

移動平均線の向きと角度

為替相場の動きは、上昇、下降、横ばい(レンジ)の3つしかなくありません。上昇している時は「買い」、下落している時は「売り」、横ばいの時は「様子見」の選択となります。移動平均線をチャートに表示させれば一目瞭然です。移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンド横ばいならレンジ、と判断することが出来ます。

移動平均線の角度でそのトレンドの強弱を判断できます。角度が急なならトレンドが強いことを示します。逆に、角度が緩やかなら、トレンドが弱いことを示し、トレンドの終焉が近づいていると判断できるでしょう。

ゴールデンクロスとデッドクロス

ゴールデンクロスとデッドクロスは、異なる期間の移動平均線の交差に注目した分析手法です。

  • ゴールデンクロス:中・長期移動平均線が上向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が上抜け
  • デッドクロス:中・長期移動平均線が下向きもしくは横ばいの時に、短期移動平均線が下抜け

ゴールデンクロスは、短期が中期を上に突き抜ける状態で、その時長期も上昇曲線を描いている必要があります。この時、買いエントリーすると高い確率で上昇トレンドに乗ったトレードができます。長期を上に抜けた時点もエントリーポイントとなります。

デッドクロスは、短期が中期を下に突き抜ける状態で、その時長期も下降曲線を描いている必要があります。この時、売りエントリーすると高い確率で下降トレンドに乗ったトレードができます。長期を下に抜けた時点もエントリーポイントとなります。

逆に、上抜けまたは下抜けしなかった場合は、中期が短期のサポートまたはレジスタンスとして機能することになります。

私が、5・20・40・80・100・200・400・640・1600・3200のEMAを表示しているのも、5期間を短期としてそれ以上の移動平均線をサポート及びレジスタンスとして機能するラインと捉えているものです。短期トレードでは使いにくいものになりますが、長期トレードにおいては強力な指標となります。

グランビルの法則

グランビルの法則とは、移動平均線の生みの親である米国のチャート分析家 ジョセフ・E・グランビル氏が考案した、チャートと移動平均線の組み合わせ・位置によって売買のタイミングを判断するものです。 グランビルの法則には、4つの買いのポイント、4つの売りのポイントがあり、計8つの重要なエントリーポイントを示します。

グランビルの法則は、トレーダーに取っては周知のもので特に瞬発力を必要とする短期トレードでは、これを基準に取引をしているトレーダーが多く有効に機能する法則と言えます。基準とする期間は、トレーダーによりそれぞれですが一般的には25期間〜5期間を使うことが多いのではないでしょうか。私は短期の場合、5期間・10期間を表示しています。

その他

移動平均線を使った分析手法は、数多くあります。トレンドラインや水平線と合わせて判断する手法も多くのトレーダーが使っている分析手法で、有効に機能すると言えます。テクニカル分析全般に言えることではありますが、より多くトレーダーが注視する手法であればあるほど大衆の総意が機能し予想通りのチャートの動きになりやすい傾向にあることから、移動平均線をより深く学ぶことはトレードの精度を高めるのに有効なのは間違いありません。