ボリンジャーバンドを理解して使いこなそう♪

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは米国のテクニカルアナリスト、ジョン・ボリンジャー氏が1983年に考案したテクニカル指標です。テクニカル分析にボラティリティ(価格変動率)を示す標準偏差の概念を持ち込んだたいへん優れたテクニカルツールです。

ボリンジャーバンドの構成

期間20の指数平滑移動平均線(ミッドバンド)を中心に、上下各1〜3本の標準偏差(シグマ)を結んだ線で構成されています。ミッドバンドのひとつ上の線を+1σ・その上の線を+2σ・更に上の線を+3σ、ひとつ下の線を−1σ・その上の線をー2σ・更に上の線をー3σと呼びます。ミッドバンドと±1σの3本構成・ミッドバンドと±1σと±2σの5本構成・ミッドバンドと±1σと±2σと±3σの7本構成の3パターンの表示方法で使います。5本構成で使うのが主流のようですが、自分にあったものを選べばいいでしょう。(σ=シグマ)

標準偏差(シグマ)とは

標準偏差は偏差値を計算するときに使います。偏差値は、大学受験の合格基準で使われたりします。例えば平均点が50点のテストで70点なら、100点から0点までいる中で平均点50点というこなら、70点というのは少し頑張ってる程度の位置づけです。それに対して、トップが75点、最下位が25点、平均点が50点ということであれば、70点というのはトップクラスの成績です。それを明確に識別できるようにするのが標準偏差です。偏差値は、平均点を偏差値50としそこから標準偏差分1つ上の点数なら偏差値60、さらに標準偏差分上の点数なら偏差値70、平均点から標準偏差分下の点数なら偏差値40、二つ分下の点数なら偏差値30とします。

ボリンジャーバンドも同じ考え方で、ミッドバンド(平均点)から標準偏差(シグマ)分ひとつ上が+1σ、更に標準偏差分上が+2σとなります。このようにボリンジャーバンドは、相対的な価格の高さを偏差値で表したものなのです。

統計学が示すシグマ

統計学上のデータから価格が、+1σ〜ー1σの間に収まる確率は68.26%・+2σ〜ー2σの間に収まる確率は95.44%・+3σ〜ー3σの間に収まる確率は99.74%となります。裏を返せば±2σの外に外れる確率は4.56%となります。その数値を捉えて±2σを超えれば、買われすぎ・売られすぎと考え売りまたは買いのシグナルとする考えに至ることでしょう。しかしこの考え方には落とし穴があります。上記の確率は、正規分布に基づいたものであり、ボリンジャーバンドの場合は、20期間の終値というごく少ないデータでしかないので正規分布には当てはまらないのです。前提が違うのです。とはいえ、±2σを超えることは少なく、超えればいずれ±2σの範囲内に戻るのは間違いありません。ですが、例えば−2σの下に抜けたものが内側に戻ることと価格が上昇することはイコールでは無いのです。

上記画像①では、−2σを割り込み戻しを繰り返しながら価格は下落しています。このように±1σと±2σの間で価格の下落または上昇を続けることをバンドウォークと言います。このように±2σ超えから±1σと±2σ間のバンドに沿って上昇や下落を継続する状況が上昇トレンドまたは下落トレンド時によく起こります。②では、−2σ超えから上昇し、+2σ超えから下落しています。これはチャートがもみ合いのときによく起こります。ということで、ボリンジャーバンドの売買シグナルとして、-2シグマを価格が下回ったら買い、+2シグマを価格が上回ったら売りというセオリーはもみあい時にしか使えないということなのです。逆に考えると相場の半分以上がもみ合いのレンジ相場で有ることから現状の相場観を見誤らなければ有効な手法であるとも言えるでしょう。

ボリンジャーバンド分析

ボリンジャーバンドの分析には3つの要素を使います。

  1. 20期間移動平均線(ミッドバンド)
  2. バンド幅
  3. バンド内での価格の位置

1.ミッドバンド

ミッドバンドは、移動平均線です。現在がどういったトレンドなのかを見分けます。

・上昇トレンド
 ローソク足の実体がほとんどの期間、ミッドバンドの上にある。

・下降トレンド
  ローソク足の実体がほとんどの期間、ミッドバンドの下にある。

・もみ合い
 ローソク足の実体部分が短期間に何度もミッドバンドと交錯する。

(ローソク足の実体とは、ローソク足からひげを除いた長方形の部分)

価格(ローソク足)が下から上に移動平均線とクロスすればゴールデンクロス、価格(ローソク足)が上から下に移動平均線とクロスすればデッドクロスです。代表的な買いサイン、売りサインとなります。

2.バンド幅分析

バンド幅の変化はボラティリティの変化を表します。バンド幅が一番広がった時をボージ一番狭まった時をスクイーズと呼びます。上記画像で黄色で囲われた部分がボージ、緑で囲われた部分がスクイーズです。ボージとスクイーズの場所でトレンドの変化が確認できます。強いて識別すると、スクイーズはトレンドの始まり、ボージはトレンドの終了を予兆しています。スクイーズは価格変動が小さかった状態から価格変動が広がっていったときに出現し新たなトレンドが見て取れます。ボージはトレンドの最後にそのトレンドが加速したことによる投げの決済がでて更に加速し、そしてトレンドの終了を迎えるとう現象となります。

そこから、ボリンジャーバンドの仕掛け場は、スクイーズからバンド幅が広がっていく時ということになります。バンド幅が広がっていくことをエクスパンションと呼びます。ボージはエクスパンションが広がりきり最大になった場所を言います。ただし、バンド幅の広がりから新しいトレンドの発生は確認できますが、トレンドの方向は読み取れません。トレンド方向の確認は、上限タッチ・下限タッチで判断します。

  • 上限タッチ : 価格が、+2σを超えること
  • 下限タッチ : 価格が、−2σを下回ること

エントリーポイントとしては、終値が+2σを超えた次の足の陽線で買いエントリー。終値が−2σを下回った次の足の陰線で売りエントリー。が目安です。スクイーズからのトレンド発生は、その前のもみ合い期間が長ければ長いほど、その後に発生するトレンドが大きくなると言われています。特に、130本前後の中での最小スクイーズがあればその後のトレンドにはかなり期待が持てると言われています。

3.バンド内での価格の位置

ボリンジャーバンドは、現在価格が過去20期間の中で相対的にどれくらいの高さに位置しているのかをしましています。例えば、価格た+2σのラインにある場合、その価格は過去20期間の値動きの中で偏差値70の高さで有ることを示します。偏差値70という数値は大変高い価格であると理解できます。逆にー2σなら偏差値30の高さを示しますので、最低水準の価格であることがわかります。この事からボリンジャーバンドには、ストキャスティクスの概念が取り入れれれていることがわかります。

ボリンジャーバンドを見れば価格がどの水準にあるかは一目瞭然です。現在の価格が相対的にどれくらいなのかを知ることに役立つのです。

バンドウォーク

価格の水準を知ることで継続的な上昇(下降)相場を捉えることに役立ちます。バンドウォークは、価格が±1σから±2σの間を中心に安定上昇・下降している状態です。ときには±2σを超えたり±1σを割り込むこともありますがミッドラインをほぼ割れることが無いとうことが前提となります。バンドウォークと言われる状態は、安定した上昇・下降トレンドが長期継続する可能性が一番高いのです。バンドウォークを早期発見することがトレンドフォロー手法にとっては大切なのです。

ボリンジャーバンドを使った手法

バンドウォーク

1の青丸でエントリーして赤丸で決済

終値が±2σを超えた次の足でエントリーする。(もしくは±3σタッチ)決済ポイントの目安は、+2σ超えでエントリーポイントした場合は、−3σのバンドを確認して最大に広がったところに置きます。バンドウォークが長期化しそうならそのまま継続判断でもOK。

もみ合い時の逆張り

2の青丸でエントリーして赤丸で決済

もみ合い相場が確認できれば±2σタッチで逆張りエントリーして、逆側の±2σまたは3σに達したら決済する。

1σを使う手法

3の青丸でエントリーして赤丸で決済

±1を超えた時点でエントリーして、±2σもしくは3σに達したら決済する。エントリーポイントや利確のタイミングは自分のルールを決めることが大切です。例えば、抜けた瞬間にエントリーするのではなく終値が±1σの外側で確定した時点でエントリーする方が利幅は少なくなりますが勝率は上がります。更に利食いタイミングも2σ・3σに達した瞬間ではなく2σと3σの間で終値が確認できればバンドウォークをとらえ利益を伸ばすことも可能になります。(1のエントリーポイントの一つ前の足の始値でエントリーしていればこのパターンにハマります)

まとめ

ボリンジャーバンドは、手法としてはスクイーズからのエクスパンションを捉えバンドウォークに乗るトレードが一番有効です。一般的には±2σが使われることが多いのですが、±1σや±3σを使いエントリーや利益確定のタイミングを測る使い方もできます。順張りでエントリーする手法が基本となりますが、もみ合い時の逆張り手法も組み合わせることでエントリーポイントを増やすことができて結果利益を伸ばす可能性が増えます。

ボリンジャーバンドはボラティリティという要素をチャート分析に持ち込んだという意味で画期的な指標といえます。ボリンジャーバンドの本質を理解することで幅広いエントリーポイントを探ることができます。テクニカル分析の指標としては、トップクラスの有用性が認められるもので使い方を知っておいて損はない、というより知っていないと大きな損失と言ってもいいでしょう。